オニヤンマが川筋を行ったり着たりと、縄張りを張る姿が良く見られるようになった。大きな眼はエメラルドグリーンに輝きを放っている。川のせせらぎのキラキラと、オニヤンマのコラボレーションは、僕にとっての夏の象徴であり、現実的な夢の世界でもある。今では簡単にオニヤンマを捕まえことができるが、小学生の低学年の頃は、なかなか捕虫網に入れることができなかった。そんな少年期の成しえなかった欲求をいまだに引きずっているのかもしれない。今年もメスの力強い産卵を見たいし、映像として収めたい。夏はいつも忙しく日々過ぎていくのだが、そんな夢を与えてくれる虫たちがいるおかげでけっこう楽しむことも出来ている。