昆虫の森は高い場所で標高260メートルほどだ、昆虫層から見て、平地から低山地に見られる種類がほとんどなのだが、記憶だと3年前初めてエゾゼミの声を耳にした。本来このあたりでは赤城山の中腹あたりから聞かれる声だ。しかし、たまたま聞こえた声の記録として、生息種としてはいないものとして扱ってきた。ところが今年、今までになく多くのエゾゼミの声が昆虫の森では響いている。そしてついに、死骸までもが発見され物的証拠までそろったのだ。地球温暖化が懸念される中、南方系の昆虫の北上記録が話題となるが、群馬県でもクマゼミが近年進出している。それとは逆に涼しい場所を好む山地性昆虫が里に進出するとはいったいどういうことなのか?それはともかく、写真を撮りたくて鳴き声がする場所をつきとめても、アカマツのはるか樹上で姿すら見えない。そんな時、エゾゼミの話題を共有していたなかまがニコニコして「エゾゼミを採りました!」と言ってきた。すごいと褒めたら、朝の通勤時に立ち寄った赤城山のふもとのコンビニにいたのだという。思わぬ場所でタイムリーな拾い物をする彼はなかなか運があると関心した。しっかり、「あとで貸してね」とおねだりしてエゾゼミの写真を撮ることができました。