2007.10.28 カイコの羽化と交尾

カイコが続々と羽化をはじめた!マユの先端が濡れてくると、成虫の頭が少しずつ見えてきて、マユからの脱出が始まる。そもそもマユは、幼虫から成虫への変態期に、安全に過ごすためのカプセルであったであろう。先祖といわれるクワゴのマユに比べるとずいぶん大きく、壁も厚くなっている。絹糸を収穫するために飼われてきたカイコだから、立派なマユを作るように改良され続けてきたわけだ。本来であれば、成虫が脱出する前に釜ゆでになって、絹糸として収穫されてしまうのが運命であるが、一部の種(たね)と、教材のカイコは、立派なガの姿となってマユから再び現れることができるのだ。翅がのびきって1時間もたたない間にメスはフェロモンを腹の先端から放ち、オスは翅をふるわせてメスを探しだし交尾にいたった。昆虫の、生殖にいたる道筋は実にさまざまだ。次世代を残すことに集約された成虫の姿をカイコに見た気がした。



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