クロスズメバチの巣が園内の雑木林にあるとの情報がはいった。今日は相棒のT君と、その巣を標本用に採取するのと資料用の写真を撮る目的で現地に向かった。
季節的に、すでに巣は終息に近いものと予測したが、意外にも出入りする働き蜂の数が多い様子であった。巣の断面写真を撮るため、地面に空いた巣の出入り口から谷側の地面にざっくりとスコップで穴を掘りはじめると、働き蜂が騒ぎ始めた。遠巻きに掘ったつもりであったが、巣の一部をスコップで削ってしまった。巣板が現れるとさらに働き蜂が騒ぎ出した。
巣の中には幼虫、蛹がまだいる様子で、オス蜂と新女王の姿も見えた。クロスズメバチの活動期は、他のスズメバチよりも遅いということなのだろうか?
巣の断面を出していると、相棒が「イタッ!!」と叫んだ。防護面布のすきまから蜂が侵入して、首を刺されてしまったのだ!作業を一時中断して、相棒は病院に行くことになったが、幸い大事には至らなかった。
後の作業を継続して写真を撮り、巣を掘り出したが、やっぱりハチは侮れない。