2008.5. 3 トゲアリ

コナラの木の幹を行き来するトゲアリの姿が目に入った。近くに巣があるはずと思い、崖に張り出すようにある株のほうを見てみると団子のように固まったコロニーを発見した。
トゲアリは寄生性のアリで、 結婚飛行を終えた女王アリがムネアカオオアリやミカドオオアリなどの巣を乗っ取ることでコロニーを生成するアリなのだ。これは一見、楽な戦略のようにも感じられるが、宿主となるムネアカオオアリなどが多い良好な雑木林が少ない現状を考えると、それほど楽ともいいきれない気がする。現に昆虫の森では、大型のアリではもっとも少ない種類なのである。
言わば環境のバロメーターともなるトゲアリが、この先増えていってくれるような雑木林を、昆虫の森として整備していかなければならないのだなぁと感じるのであった。



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