2008.6. 8 クワゴの宙吊り

クワゴの大きな終令幼虫が手に入った。
手からすべり落ちたとき、命綱のごとく糸を吐き宙吊り状態となった。フノジグモにつづき、宙吊りと縁があるが、糸を吐くことができる樹上生活者は、落下の衝撃を和らげたり、もとの樹上に戻るために、こんな芸を身に着けたのかと思った。しかし、クモは糸を登れるが、蛾の幼虫はその後ゆっくりと地上に降りることしかできないようだ。それでも本来マユを作るため機能を、足場にしたり十分に2次的利用で役立てているのだ。でも、もしかするとその逆で、マユを作ることが2次的利用だった可能性もあるのかと考えた。
イモムシは脚が物体に接していないと落ち着かないはずだが、宙吊りのときは体を反り返えらせ、独特なポーズを決めながら回転していた。その様子は「サルティンバンコ」さながらの口で紐をくわえて宙吊りで回転する人のようであった。



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