昆虫の森では、ここ数日オオアオイトトンボの産卵が盛んだ。
夕方の4時過ぎになると連結したペアが枝に次々と集まってくるので、週休日の今日、風が強いのが少し気になったが、3時過ぎにポイントへ向かった。
池の脇に生えた1メートルほどしかないハンノキの幼木だが、もともとオオアオイトトンボの産卵場所としておととしに植えたもので、意図したとおり産卵に来てくれたときはとてもうれしいものだった。直径が5ミリほどの枝がお気に入りのようで、水上に張り出した枝の表面には産卵痕がたくさん付いていて独特な質感の樹皮となっていた。
3時半の時点で、周囲では連結したペアが見られたが、産卵行動は見られなかった。しかし、4時を過ぎたあたりから続々と枝に集まり始め、メスは固い枝に産卵管を突き立て始めたのだ。
トンボたちの産卵様式の多様さはトンボの魅力のひとつでもあるが、水中生活を余儀なくされるヤゴ時代にとって、水辺に張り出した灌木の枝を選んだオオアオイトトンボは、水辺との接点として究極の部位ともいえる。似ているといえばモリアオガエルだろうか。