秋晴れの今日、たくさんのお客さんが昆虫の森に遊びにきてくれた。僕よりも若い世代のお父さんお母さんが、子供と虫とり網をもって澄み切った青空の下、夢中で虫を追いかけていた。
そんな微笑ましい光景をよそに、群馬県下の施設としてまさに渦中の昆虫の森だが、来年度の予算の大幅削減でチョウの温室の閉鎖が確定的となっている。そのことはまた後日触れたい。
夕暮れのフィールドにぶらりと出て行ったが、あまりにも太陽fが沈むのが早すぎて自然光での撮影は厳しい状況であった。畑の脇に植えられた茶の木がちょうど花を咲かせていて、そこからスズメバチがハナムグリを捕えて飛び去るのが見えた。しかし、こんな時間だしそれ以上ここに立ち止まる意味はないと思ったとき、クロホウジャクがせわしなく吸蜜しているのを発見した。そのとたんに自分の撮影スイッチが入り、クロホウジャクの吸蜜撮影を開始した。よjく見るとホシヒホウジャクも混じっていたが、あたりが暗くなるにしたがってホシヒメホウジャクの数が多くなっていくことに気づいた。いわゆる時間の棲み分け現象なのだろう。
しばし、無心になれた一瞬であったが、昆虫の森に落ちたくらい影と現実として向き合うモードに一瞬にして切り替わってしまった。