今日は朝から暖かい日差しがふりそそぐ小春日和であった。そろそろウスタビガの羽化がピークと見込んで管理している網室に足を運んだ。すでにボロボロのオスとメスがいたが、昨日羽化した真新しいメスも数頭マユにぶら下がっていた。突然「パサパサパサ」という音が頭上からして見上げると、野外のオスがメスの放つフェロモンに誘われて網室にぶつかる音であった。
もしかすると交尾の瞬間が見られるかもと思い、羽化したメスのぶら下がった枝を切り取ると、網室の外に出して様子を見ることにした。カメラのセッティングの途中からオスがまとわりつくように飛び始め、「ちょっと待ってくれ」と言いたくなるくらいの反応であった。
ようやく構図と露出を決めていざ待つと、あっという間に交尾に至ってしまった。