2008.12.22 キバラモクメ

暖かい南風が吹くこの時期らしくない朝であった。ライトトラップの中を見るとチャバネフユエダシャクだけが数匹入っていて目新しいものもないと思い扉を閉めようとしたとき、足もとにキバラモクメがいることに気づいた。キリガの仲間は成虫越冬しつつ、ちょっとでも気温が高い夜は飛び回って活動している蛾で、昨夜の気温が高かったことがうなづけた。
円筒状の体型は、ころがっている折れた枝先にそっくりで、特に胸部の模様は折れた切片の年輪を思わせる模様でなかなかの役者だ。
写真を撮っているとブルブルと小刻みにウォーミングアップをはじめ、元気よく飛び立っていった。しかし、飛んで行った先は10メートルも満たない先の林床で、落ち葉に紛れるように身を潜めたのであった。雑木林に普遍的にある自分の居場所に、遠出の必要はないようだ。



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