2008.12.31 「石老山」 岩に隠れた虫探し

今日は大晦日。昼前に再び津久井に戻り、ちょっと仕事納めの気合いも入って石老山に登ってみることにした。特別な目的はなく、しいて言えば「冬越し昆虫探し」で、ここはかつて矢島園長も観察フィールドとしていた場所で、「なにかあるだろう」という期待を胸に登山道を登り始めた。冬と言えば「崖掘り」という伝統的な虫探しがあるが、林道に面した崖はほとんど地衣類がはびこった苔むした岩肌であった。気がつくと、おのずと視点は地衣類に紛れた虫探しになっていた。地衣類に紛れた代表種であるシラホシコヤガとコマダラウスバカゲロウの幼虫がなんといってもターゲットとなるが、空のマユが目につくもののそのものがなかなか見つからなかった。これだけの表面積があると個体密度が低下して探しにくいということもあるのか?それでもやっと見つけたシラホシコヤガの幼虫は、細い枝先でつっつき幼虫の弾力を確かめるまで半信半疑であった。なんとかコマダラウスバカゲロウの幼虫も見つかりやれやれと思ったとき意外なものが岩肌から浮き出した。「キノカワガ」であった。名前のごとく樹皮では見つかるが、岩肌で見つけたことはとても新鮮であった。それなりに成果があり、下り道を歩きながら今年一年のこと、そして来年やるべきこと、いろいろなことを考えながら僕の仕事納めならぬ「虫納め」は終了した。



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