2009.2. 1 アリジゴク釣り

相棒が進めている昆虫ショーの新企画準備でアリジゴク釣りの撮影を行った。ミールワームをタナゴ針に引っかけてアリジゴクの巣に落とすと、大アゴで挟み込んでずるずると土中に引きずり込んでいくのだが、あまり気が早く引っ張りあげると放してしまい、駆け引きとタイミングがコツのようだ。実際の手法は様々だが、アリジゴクの習性を利用したひとつの遊びなのである。そして、ふと、少年時代のアリジゴクにまつわる思い出がよみがえった。
小学3年で静岡の御殿場市に引っ越して間もないころ、学校の帰り道、近所でアリジゴクの巣を初めて発見したのであった。古い高床の木造倉庫の下にはたくさんのすり鉢があり、いてもたってもいられず床下にもぐりこんだのであった。無造作に巣に指を突っ込むが簡単には捕まらず、そのうち柔らかい感触の固まりを摘まむとそれが初めて対面したアリジゴクであった。目的を達成して床下から這い出すと見知らぬおばさんにばったりと遭ってしまい。クモの巣だらけの姿に思わず「どうしたの?」と尋ねられた。
後にそのおばさんは同級生のお母さんであることがわかったのだが、強烈な印象を与えてしまったようで、後々逢うたびにその話が出てくる始末となった。虫好きな変わった子が越してきたとその当時はウワサになっていたようだ。



Comment

Post a Comment

Name
Mail
URL
Comment