2009.4. 4 エンペドヴァーナタイマイ

5月16日から開催の企画展「ボルネオの自然と昆虫」の図録編集作業が連日つづいている。「昼のジャングルで見られる昆虫」という見開きのページを作っていて、昨年ボルネオで撮影したアゲハのことを思い出したのだ。クバの国立公園を後にする直前に撮影したそのアゲハの種名を調べようと思ったが、主だった図鑑で簡単に合致する種類が見いだせなかった。しかし、昨年の「アゲハのふしぎ展」で同じような標本を見た記憶があったので、とりあえず収蔵庫の標本を見てみることにした。似た種類がいくつかある中で「これだ!」と確信した標本には「エンペドヴァーナタイマイ」と記してあった。さて、ネット検索をしてみたがヒットせず、学名のアルファベットを打ち込んでようやくそれらしい情報が出てきた。和名ではオナガクロタイマイともいわれ、高所を飛ぶアゲハで採集が難しいとのことであった。たまたま目の前を横切って運よく手前のシダに止まったところを撮影しただけであったが、おそらく羽化直後でそれほど飛翔力がなかったにちがいない。おそらく何十回とボルネオに通っても撮影できる種類ではなさそうで、いまさらながら、運のよさに感謝しながらちょっとうれしい気持ちになった。



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