今日は気温が上がり昆虫日和となった。昼休みに園内の池に向い、久しぶりに出会えたのがヨツボシトンボであった。古くからある園内の冨士山沼にはかつて生息していたが、造成工事の都合上、やむなくその生息場所は断たれてしまった。その場所を保持しつつ造成できればベストであったが、遷移の末期的池の状況を判断しての決断であった。いろいろな考えかたがあるが、僕は植生の遷移の中で再びヨツボシトンボは戻るだろうと考えていた。あれから4年たち、ヨツボシトンボが現れたのは、意外にも別に造成した池であった。ニセアカシアの大木に囲まれた半日蔭の池で、少しずつスゲやウキシバ、フトイが水域を覆い、そこに忽然と姿を現したのだ。今日は、4匹のオスが縄張りをめぐって活発に飛んでいた。おそらく昨年にメスが産卵に訪れていたのだろうが、トンボから見た棲める水辺条件とは、どのように計っているのだろう。複眼だけの情報であんなに細かいすみわけが生まれるのだろうか。本当に不思議としかいいようがない。