昆虫の森のキャベツ畑では、モンシロチョウがわんさか飛び回っている。畑全体ではものすごい数で「乱舞」といえるほどだ。しかし、目で見たにぎやかさを写真で表現することは意外と難しく、ファインダーを通してモンシロチョウとわかるくらいまで寄ると、画角に入る数はせいぜい2、3匹の密度なのだ。しかし、突然モンシロチョウが団子のようにかたまって飛ぶことがり、その時こそがシャッターチャンスなのだ。それは、羽化したての若いメスが飛んだ時、周囲のオスがいっきに群がってきたときで、一匹のメスを10匹近いオスが追いかける様は、なかなか迫力があるシーンだ。オスにとっては交尾相手を獲得する壮絶な競争で、モンシロチョウといえども優雅な舞とは言えず、殺気立った空気さえ伝わってくる。