キャベツ畑では、例年になくモンシロチョウが多く発生したが、最近、菌かウィルスに侵されて幼虫が死んでしまう病気がはやっている。増えすぎたことによっての自然の抑制なのか。そのほかにも、コマユバチなど様々な抑制因子が働いていることは間違いない。そんなキャベツ畑で今日見かけたのはフタモンアシナガバチの狩りであった。おそらく女王バチであろう個体がキャベツ畑に現れては、難なくモンシロチョウの幼虫を狩り、肉団子にして持ち帰るのであった。右翅先端が欠けた個体で、明らかに同じと確認できる個体が何度となくキャベツ畑を訪れては幼虫を狩っていった。大きな5齢幼虫を狩っても、肉団子にできるのはひと固まりで、残りの部分に再び訪れるかと思ったら、別の個体を再び狩っていった。人の視点では効率が悪く無駄が多いとも感じてしまうが、本能のままに狩りをするこのハチも、抑制因子としての大事な働きを担っているのだなと思った。余談だが、狩られた幼虫の体内から出てきたのはコマユバチの幼虫だったり、この場合は天敵のさらに天敵であったりして、複雑な生態系の断面も垣間見ることができた。