2009.8. 4 セミヤドリガ

娘は川遊び、僕はセミを求めて小平の親水公園に出かけた。正午過ぎに着いた公園は、セミの大合唱に包まれていた。鳴り響く声の比率で言うと、アブラゼミが7、ミンミンが2、ニイニイが1という感じであった。夏らしいセミの画を撮りたくて、300ミリの望遠を担いだ汗だくオヤジの様相は、暑苦しく、しかも、樹上ばかり眺める視線は異様だったに違いない。なかなかこれといった収穫もないまま、うろうろしながら見上げる樹上で発見したのは、セミヤドリガに寄生されたヒグラシであった。寄生性の蛾という特異な生態はいろいろと調べられているようだが、幹に産卵された卵から孵化した幼虫が、セミに乗り移るというタイミングを考えると、そこにはとてつもない偶然性がある。昆虫たちそれぞれに様々な生き方があるが、そんな戦略ですら、確立された生き方なのである。



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