2009.8. 7 アブラゼミの羽化

セミの幼虫を探しに近くの神社や公園に足を運んでみた。今年は例年より幾分発生のピークが早いようで、すでに抜け穴ばかりが目立ち、今日羽化する幼虫はなかなか見つけづらい状況であった。それでも近くの熊野神社でなんとか幼虫を一匹見つけ、持ち帰ることにした。あれだけ夏をにぎわすセミであっても、いざ、羽化を観察しようとなるとそれ相当の準備や根気がいるものだ。忙しさにかまけて、最近、気合いを入れた撮影をしていなかったので、今日は頑張ろうと心に決めて、久しぶりにアブラゼミの羽化に集中してみた。多くの人がセミの羽化に心を惹かれるのは、その一瞬だけに見る美しさや、長い年月を経て地上に現れたというイニシエの思いもあるのだろう。いずれにしても幻想的であり、心を惹きつけるものがあることは確かだ。しかし、目では見える美しさも写真的に表現すると、なかなか伝えることが難しい。それは、写真という限られた枠組みでしか映像化できないからなのだ。だからこそ美しさを誇張した表現が必要なのだ。羽化を想定して飴色の幼虫にストロボを駆使して複雑なライティングを試みたが、羽化後に現れる真っ白な主役を的確に引き立てる光線はとても難しい。連続写真なので途中で光線を変えることはいやなので、羽化が始まったら腹をくくってひたすら撮り続けるしかない。もう少し、逆光を強めにして輪郭を出したかったというのが本音だ。



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