今日は、栃木県の那須にタガメの採集に仲間たちと向かった。過去10年、確実に捕れる池にまず向うが、ブラックバスが泳ぐ姿が目に入り、しかもアメリカザリガニまでもが異常に繁殖し、またひとつタガメの生息できる池が消えたことを確認する無念さを味わうことになった。気を取り直して向かった次の池ではなんとか成虫4匹を採集したが、この池もいつまでこの状態を保てるか不安がよぎった。知っている範囲では次に向かうべき池はなく、気ままに車を走らせて偶然見つけた池にいたのがキトンボであった。ここではタガメも一匹追加し、水網しか持っていなかったので、一度車にもどり、昼飯後にキトンボを採集しようということになった。当初、梢に止まるキトンボは3匹ほど確認したが、昼食後に戻ると一匹だけになっていた。網を振る前に写真が撮りたいとわがままを言い、とりあえずカメラを向けるがかなり近い距離まで接近することができた。逆光に透かされた黄色い翅はキトンボならではの美しい姿であった。さて、いよいよ採集しようということになったが、想像以上の俊敏な飛翔に捕虫網は空を切り、その後キトンボはもどらなかった。