2010.1.17 トゲナナフシ

飼育室ではトゲナナフシの成虫がぞくぞくと羽化を始めている。分布は本州、四国、九州となっているが基本的には西日本以西のようで、関東ではほとんど見ることはない。かつて八丈島に行った時、たくさんいたことを記憶している。しかし、当時豊島園昆虫館でも常時飼育していて珍しいとはその時は思わなかった。そして、数年前、ぐんま昆虫の森で再び飼育してみようと思ったとき、その入手先にとまどった。ちょうど宮崎に移住した昆虫写真家の新開さんに尋ねると、なんとか手に入ると回答いただき、宮崎県産の数個体を快く送ってくださった(感謝してます)。そして今回の個体群がようやく三代目となり個体数も数十匹と増え、ようやく展示に活用できそうだ。基本的にはどれも褐色型なのだが、稀に写真の右個体のように緑色を帯びた個体が発生する。かなり幅広い樹種を食草とするが、冬の餌のメインはなんとウコギ科のヤツデである。ヤツデの葉をムシャムシャとおいしそうに食べるのもトゲナナフシくらいではないか。



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