2010.10. 3 シロヘリクチブトカメムシ

黄金色に染まった水田では、ナツアカネが打空産卵を繰り返していた。そんな写真はいくらでもあるのだが、ついついそんなシーンに引き寄せられて撮影してしまうのであった。我に返り、田んぼと昆虫の関係を企画展としてできないかという考えがいつも頭によぎるのがこの時期で、稲穂で見られる様々な昆虫の種類をきっちり撮ろうと探し始めた。不思議なことに、ベニシジミやら、キタテハ、ウラギンシジミなど、稲となんらつながりのない昆虫も水田には多いことに気付く。これは草はら的な空間として水田を居心地の良い場所として利用しているのだろう。何か新ネタがないものかと探していると見慣れないカメムシに遭遇した。イモムシを捕食している姿からクチブトカメムシであることはわかった。特徴的な白い縁取りがあるが、シロヘリカメムシではないようだ。自宅にもどり種名を調べようと思いつきで「シロヘリクチブトカメムシ」と検索してみると見事にヒットした。単純な和名の原理にそった名前であった。記述を見ていくと本州中部以西が本来の分布域であった。田んぼとの特別なつながりはないようだが、またしても北上する昆虫の新顔と出くわしてしまった。



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