昼過ぎにカマキリの餌用にとオオクロバエを探している時だった。振るった網に驚いて予期せず現れたのがクロコノマチョウであった。過去にも夏型が園内で採集されているが、今年の様々な北上昆虫の話題に比較して、夏はほとんど発見の報告がなかった。飛び立った後を夢中で追いかけ再着地点を確認して接近を試みた。「このあたり・・・」と近づくがまったく実態が浮かび上がってはこない。網を振るって追いたてると確かにその場所から再び舞い上がった。今度こそはと着地点をしっかり確認して接近していくと、枯れ葉にみごとに溶け込んだ姿があった。この地で冬を越せるかは定かでないが、この季節の記録として見届けることができた。