2011.3.24 マエアカヒトリ

昨年の秋に、園内の畑で発見された大型のケムシがいた。一見シロヒトリの幼虫と酷似していたが、発生期が合わず、ヒトリガの仲間であろうというまでの結論で、飼育し羽化させることにした。といっても1個体のみで、採集により得た終齢幼虫の羽化率を考えるとあまり現実的なやりかたともいえなかった。1個体のみだったので、メンガタスズメの蛹と同じケースに保管し、その存在すら頭の中から消えかかっていた。そんな今日、ケースの中に白い蛾が一匹・・・・。はて・・・。その理由を頭で解析するのに一瞬間が合った。シロヒトリにそっくりだが、赤い縁取りの美しさは新鮮な印象を受けた。図鑑で調べるとマエアカヒトリという結果が出た。古くから知られる農業害虫のようだが、初めての対面である。さらにネットで情報を調べると、最近になって激減し、栃木県ではRDに載るほどの存在であった。それにしても赤の使い方が洒落ている。隠された腹部背面の縞模様もかなり美しい。この蛾をすっかり気に入ってしまった。



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