ヤママユガの幼虫を初夏の展示用に飼育しているが、ようやく2齢になり始めたあたりである。餌にはコナラの切り枝を与えているが、餌として与えた枝に、意外な捕食者がくっついていたようだ。取り出そうとした古い枝に付いていたのが、2齢になったばかりのヤママユガ幼虫に食いつく、フタスジヒラタアブの幼虫であった。ヒラタアブの幼虫は、捕食性といってもアブラムシなど小さな獲物を捕える印象があるが、フタスジヒラタアブは、枝先で待ち伏せ型の狩をするハンターであり、その対象となる獲物は、自分の体と同等かそれ以上のものですら捕えるほどである。そんな見かけによらない獰猛さを目の当たりにすることとなった。