2011.8. 5 エゴヒゲナガゾウムシ

夏真っ盛りの8月であるが、この時期は暑くて、じっくり園内を歩くという気持ちになかなかなれないものである。しかし、この時期に歩かずして夏らしい昆虫にも出会えないわけで、自身を奮い立たせつつ、時間が空いた時には園内を歩くことにしている。園路に張り出したエゴノキの梢を見ると、本来であれば、7月下旬が旬とも感じていたエゴヒゲナガゾウムシが、ずいぶんと果実にたかっていた。メスは果実に頭を突っ込んで産卵用の穴開けに専念するか、すでに腹部を突っ込んで産卵している個体も多い。オスはといえば、メスの傍らでにらみを利かせて他のオスの侵入を監視しているようだった。牛のような特徴的な顔面はなんのためなのかという素朴な疑問がつきまとうが、偶然に、他のオスが侵入し、顔面を付き合わせて戦いが始まったのだ。その様子はまさに闘牛さながらと言いたいところだが、超軽量のこの虫では、なにかあっさりとした戦いという印象をもった。力でねじ伏せるというよりも、頭部の比べっこという感じなのである。



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