昼前ごろ、「園内でスズメバチに刺されたお客さんが出た」という情報が入った。幸い大事には至らなかったが、刺された地点を検証し巣がないかを点検することになった。「オオスズメバチのようだ」ということで林床をくまなく見てゆくが巣らしきものは見当たらなかった。巣を刺激した以外の偶発的な事故かとの結論もよぎったが、ふと頭上をかすめたキイロスズメバチの軌跡を追うとその先に巨大な巣があったのだ。地上から5,6メートル上のアカマツの幹にそれはあった。比較的通行する人が多い通りに張り出した場所で、隣のコナラの枝先が覆い隠すように張り出し、この時期まで発見されなかったわけだ。午後になってさっそく駆除作業にとりかかり、それなりの猛攻を受けたが、内部には幼虫や蛹の姿がほとんどなく、時期としては早いが終息に近い巣であった。