2012.11.29 カタツムリトビケラの巣

水生昆虫の資料収集で、先週に引き続き黒保根方面に出かけた。今回の目的のひとつにカタツムリトビケラがいたが、生息場所や環境を調べつつ、過去2度にわたってチャレンジしていたがいずれも空振りに終わっていた。今回は前回と同じ場所に再び向かい、水のしたたる岩盤を中心に見てみるつもりだった。2ミリほどしかないその大きさと、砂で造られた巣は岩盤の色と見分けがつかず、簡単には見つかるものでないことを承知で凝視していった。すると、同僚のT君が「これ、もしかして・・・」と、らしきものを発見したが核心はないようだった。ルーペを持ち出し覗き込むと、まさしくそれがカタツムリトビケラの巣であった。1匹でもいることがわかれば、あとは周辺の岩盤を、バットで受けながら、杉の葉で掻き落としていった。回収した砂粒を持ち帰り、じっくりと見ていくと、約30匹ほどの個体が見つかり成果があったと喜ぶのもつかのま、どうも殻だけのものがほとんどのようだった。唯一1個体だけがもぞもぞと動き出し、多くは羽化後の殻であると結論づけた。またしても探す場所が少しずれていたようで、流水中の石や木片の裏が幼虫活動期の生息場所という記述も見つかり、再度、確かめに行くことになりそうだ。



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