飼育室の大型冷蔵庫の扉を空けたら、見慣れない昆虫が張り付いていた。それがなにか・・頭の中で解析するのに一瞬の間があった。しかし、冷蔵庫に入れてあった昆虫を振り返りその答えが出た。5月に新潟で採集したミネトワダカワゲラの幼虫が羽化した姿であった。とくに飼育するという意識はなく、低温でなければ死んでしまうということで、余剰の個体をそのまま保管しておいたのだ。その間、たまには覗き込んで生きているのは確認していたが、まさか羽化に至るとは思わなかった。ふたをしていなかったケースには7個前後の羽化殻があったが、フタをしていなかったため、成虫は皆這い出てしまい回収できたのは4個体のみであった。