渡良瀬川の東側に位置する近場の山にガロアムシでも探そうと出かけた。しかし、沢沿いの石をめくるがまったく成果はなかった。ついでに水生昆虫も探してみようと水没した流木をめくると、1ｃｍほどのミネトワダカワゲラの幼虫らしきものが見つかった。このあたりにもいるという話は聞いたことがあったが、なにしろ小さい個体で確信が持てず、撮影してモニター拡大してみようと落ち葉の上に置いたつもりが見失ってしまった。こうなったら大きい個体を何が何でも探し出そうと沢を上り始めた。新潟の経験では水中の堆積した落ち葉の中に普通にいたが、ここではまったく見つからない。第一発見場所の流木に絞り、水中の木片を起こし始めてしばらくして、張り付く大きな幼虫をようやく発見できた。うれしさと同時に「こんな近くにいたんだ」という、複雑な思いがこみ上げた。