採卵して、クワに袋掛けで飼育していたクワエダシャクの幼虫が大きくなり、イモムシ・ケムシ展で生体の展示をしている。パネルでは、「電気虫」や「夜盗虫」など、通称として文化的に浸透している名前を紹介しているものがあるが、その中には「土瓶割」もある。原稿を書いていていろいろと調べて見ると、以前は枝にそっくりな大型シャクトリムシ全般を指す通称と思っていたが、具体的にクワエダシャクを指すという説が多くそちらを引用することにした。確かに桑畑は人の生活圏としてクワエダシャクに遭遇する機会も多かったと推察できる。いざ、写真を探すと真冬の越冬写真しかなく、しょうがなくパネルでは使うことにしたが、これを機会に活動中のクワエダシャク幼虫の写真を撮影し、図録ではぎりぎり差し替えることができた。