赤城山の南面の旧道を登り、小沼湖畔までもう少しというところまで来たが、緑は色濃く、エゾハルゼミの大合唱が響き渡っていた。しかしながら、鳴いている個体を探し当てることは意外に難しい。それでも遊歩道を歩き出して、良い場所で鳴く個体を発見し、車に戻ってレンズを300ミリに付け替えて戻るがその姿はなかった。また、レンズを交換するのも面倒くさく、こうなったら何が何でも撮ってやろうと集中力を高めて鳴いている場面を探し始めた。その後、マユミの幹で止まるオスを見つけたが、さきほど見つけた個体は透過光で空洞の腹部が光って見えていたのに、今回は光線が悪く枝の下にぶら下がっている。とりあえず撮影し、移動するのを待つことにしたが、そう簡単には動かなかった。あまり警戒心もないように思い、駄目もとで枝を使ってお尻を突くと、しぶしぶと鳴きながら移動を始めたのだ。ようやく逆光が射す位置に移動し、納得が行くエゾハルゼミらしい姿が撮れた。