日の暮れがだいぶ早くなり、ジョロウグモの産卵シーンが見れないものかと、久しぶりに暗がりの園内に出かけてみた。雑木林の入り口に差し掛かった時、車のヘッドライトに浮かんだのが、羽ばたくハトほど鳥であった。車を止めて見ていると、8ｍほど先の鉄の支柱のてっぺんにその鳥は止まった。一瞬、頭が大きい体型に見えたので、フクロウ科の何か？とも思えたが、よく見てみれば、それこそ初めて見るヨタカであった。証拠写真だけでも撮ろうとレンズを望遠に交換していた矢先、再び目を向けるとすでにそこには姿がなかった。一瞬落胆したが、間もなく再び舞い戻ってきたので、とりあえずの写真だが、何とか撮影することができた。完全昆虫食のヨタカは、昆虫の減少で個体数が減っているというが、昆虫の森に現れてくれたのは、ヨタカが暮らせる昆虫が多い環境であることの証と思いたい。