2016.1.11 クロシタシャチホコの越冬マユの中

昨年秋、念願だったクロシタシャチホコ幼虫にやっと出会えたが、その後の経過で確認したいことがあった。老熟した幼虫は地上に降りてマユを作り越冬に入るが、その中身は、文献によれば蛹でもなければ前蛹でもなく、老熟幼虫ということだった。採集した幼虫は、落ち葉と土を入れたセットで飼育していたが、そのセットでマユを探し出し中身を確認してみることにした。「これか?」と思える、一見、土の塊のようなものが見つかったが、ほんのり柔らかくマユであることがすぐにわかった。さて、これにハサミを入れて断面を出してみることにした。出てきたのは当然幼虫の姿であったが、これが、前蛹か老熟幼虫かの境目がなんなのかということが重要であった。断面の撮影を終えて、切り抜いたマユの一部をもどして、軽くセロテープで抑えておくことにしたが、数時間後、幼虫はしっかりマユを修正して、切り抜き部分を紡いでしまった。ということでやはり老熟幼虫越冬ということだった。オオミノガもこれに当てはまるが、蛾類の越冬ステージは、幼虫期だけ見ても若齢~前蛹まで段階は様々でとても興味深い。



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