2016.4.22 ヒメハイイロカギバ

春~初夏へと移り変わる雑木林で、目に触れる蛾類も日に日に種類を増している。今日はヒメハイイロカギバの初見となった。ドクガを思わせる幼虫形態は個性的で、擬態としての説明も付くが、成虫の外観といえば、蛾類によくありがちな地味な配色ながら、甲羅を背負ったような独特な全体のフォルムは、カギバガ科として異端的な存在である。一見、カメムシ目のハゴロモ類によく似ているが、擬態の対象としては説明がつけづらい。虫たちの多様な姿に、なにか理由を求めてしまいがちだが、種の存続に支障がない限り、虫たちの意思のない想像力は無限であり、人の目も楽しませてくれる。特に蛾類という枠組みのおもしろさにはまっていくばかりで、形態・生態の多様性は、幼虫も成虫も興味が尽きることがない。



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