2016.8.15 ヘリスジシャチホコの若齢幼虫

7月末、赤城山でのライトトラップで思いがけない蛾が採れた。それはヘリスジシャチホコでしかもメスであった。野外での幼虫発見例が極めて少なく、食草についても謎が多い種類である。十数年前、そんなヘリスジ幼虫の衝撃的な発見があった。なんとアセビで幼虫が採れたのだ。それはすなわち食草の解明にもつながったわけだ。しかし、それに継ぐ幼虫の発見例はほとんどなく、食草がわかっても見つからない幼虫であり、まぼろしのイモムシと言ってもよいだろう。そんなヘリスジのメスが手に入り、「あの幼虫が見られる!」とやけに気合が入ったが、本来簡単なはずの採卵から想定外で、やっと20個ほど産んでメスは死んでしまった。少ない卵を蛾の師匠と分けて孵化幼虫を飼い始めたが、これがまた気難しい幼虫であった。アセビには食いついたが、タッパーで飼育したものはポツポツと死に始めた。気が付けば残り3個体である。果たして育て上げることができるだろうか?毎日覗きこんで幼虫のコンディションを見ては、「育ってくれ!」と祈るばかりである。



Comment

Post a Comment

Name
Mail
URL
Comment