2016.10.13 キンウワバトビコバチに寄生されたキクキンウワバ幼虫

ややこしいタイトルになってしまった。最近、昆虫の森のニンジン畑で採集したキクキンウワバ幼虫が、ことごとく死んでしまうのだが、その死に方が奇妙で、ミイラのような状態になっていた。数日後、その容器の中には、1ミリに満たないコバチが無数に動き回っていた。以前に大阪自然史博物館のハチ展図録に載っていた、クローンで増える寄生性コバチを思い出し調べてみると、まさにそれであった。同所で採集し、まだ生きていた幼虫を見てみると、皮膚の下に無数の幼虫が見えた。なんともおぞましい光景ではあるが、ネット上で調べてみると、このコバチの生殖システムはかなり特異的である。1つの卵の胚が分割して2000ものクローンを生み出し、また、攻撃に特化した兵隊幼虫の存在など、まさに不思議に満ちた生殖戦略である。



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