2017.9.26 ムクツマキシャチホコの幼虫

ツマキシャチホコ4種の分布はおもしろい。関東の平地ではツマキシャチホコは普通だが、昆虫の森には生息しておらず、タカサゴツマキのみである。平地の蛾と思いきや、新潟の山中でも幼虫を確認している。局所的分布を示すのがムクツマキとクロツマキで、群馬県では中部に記録がある。成虫はどれも似ていて、特にタカサゴツマキとムクツマキは、翅の模様だけでは区別できないと思っている。しかし、幼虫の体色ははっきりと種の特徴を示す。中でも幼虫が際立って美しいムクツマキはなかなかお眼にかかれずにいた。今年になって埼玉の坂戸市にいるという情報があり、蛾の師匠が卵塊を発見して送ってくれた。念願のムクツマキを大事に育ててようやく終齢になったころだった。休日晴天の今日、クロツマキの幼虫を探そうと、烏川の河川敷を散策してすぐ、ケヤキに派手な食跡を発見した「まさか!」枝先をよく見ていくとムクツマキの幼虫が付いていた。その後も周辺では多数発生していることを確認した。「こんな近くにいたのか!しかもたくさん」という意外な展開に喜びと同時に落胆を感じた。結局、クロツマキは見つからなかったが、これはまたひとつの課題というか楽しみにしておこう。



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