園内でクロメンガタスズメの幼虫が見つかったという情報をもらい、さっそく確認に向かった。数年前に大発生的な現象も見られたが、ここ数年はそれほど多くはない。一本のクサギに褐色型と緑色型がいると聞いていたので、まずは幹に目を向けた。いることがわかって探してはいたが、目の前に幼虫を見つけた瞬間は、思わず「あ!」と声が出た。久しぶりに見るが、その巨大さに驚かされた。つづけて、葉裏を眺めて緑色型を探した。葉柄に沿って美しいイモムシの姿があった。同種でありながらこの2タイプの印象は本当に両極端である。この2タイプを決定付ける要因も不思議だが、両者は体色に合わせて、自分の居場所を心得ているのだからさらに不思議である。