冬に向かって確認してみたいことがいくつかあり、そのひとつがハミスジエダシャク(以下ハミスジ)とオオバナミガタエダシャク(以下オオバナミガタ)の越冬幼虫の違いであった。この2種は近縁で、腹部第2節背面の瘤状の隆起が目立つ特徴がある。越冬するシャクトリムシでは比較的大型で、ネット上でもハミスジの越冬幼虫の情報は比較的多い中で、オオバナミガタはまったく見当たらない。おそらく類似した形態から、ハミスジとオオバナミガタが混同されていると考えた。ちなみに昆虫の森ではオオバナミガタの個体数が圧倒的に多い。そんな両者の形態を見極めようと、2種から採卵し幼虫を育てている。ハミスジのほうが一足早く成長し外部形態がはっきりしてきたが、ここでひとつわかったことが、夏型幼虫に比べて背面の隆起が発達していることだった。