2020.1.12 コシロオビアオシャクの越冬幼虫

新年となって、ぼちぼちと野歩きを始めているが、これといった収穫はなかった。そんな時、同僚が「カギシロ見つけた!」と教えてくれた。どれどれと現地に向かい見せてもらったが「これ、カギシロじゃない!」と小さいながらその特徴で断言した。野外では初めて見つかったコシロオビアオシャクの越冬幼虫であった。2014年に飼育で確認していたのですぐにわかったが、長年引きずっている難関でもあった。特徴といえば、腹部第2節の目だった突起はそれほど尖らず、第一節にも小さな突起が存在する点である。2014年の幼虫は冷蔵庫で保管したがうまく管理できず、それ以降の齢期の形態が確認できずにいた。その後2018年にそれらしき終齢幼虫を発見したが、寄生されていて羽化には至らなかったが、消去法で考えて間違いないと確信していた。昨年も採卵を試みたが、アリの侵入などで若齢が育たずで、今年こそと思っていた矢先であった。年1化で6月に孵化した幼虫は、ゆっくりと育ちながら越冬に入るため幼虫の管理がとても難しい。今回発見された幼虫をうまく育てれば、まだ確認できていない亜終齢期形態も見られる期待をこめて大事に管理しようと思っている。それにしても新年早々、縁起がよい出だしである。



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