2009.1. 5 ミスジチョウの越冬幼虫

明日から「昆虫たちの冬越し展」が開催となり、今日は展示物の最終調整となった。このイベントの大きな特徴は、ガラス越しに屋外での越冬昆虫の生きた姿が見られるコーナーがあり、今年の新顔は先日出したシロスジカミキリやアケビコノハ、そしてミスジチョウの幼虫であった。ぽつんと枝先に残ったカエデの葉に小さな幼虫がくっつく姿はとてもかわいらしいものだ。実はこの幼虫、年末の石老山散策で見つけたもので、なんとカエデの幹にくっついて越冬していたものだった。珍しい光景に記録写真を撮りつつ容器に回収し、カエデの落ち葉を入れておいた。翌日に容器を見るとカエデの葉に移動しじっとしていたので「これは展示に使える!」ということになった。カエデの枝を用意し、葉柄を枝に接着剤で固定してセッティングとなったが、本来、葉柄は風に飛ばされないように自ら吐く糸でしっかり固定されている。屋外展示なので、葉っぱが飛んでいきやしないか確かに不安はあった。
矢島園長に展示の説明をしていて「今年はミスジチョウの幼虫を展示に加えました・・・」とふと見ると、幼虫が葉っぱを離れて葉柄を歩いているところだった。「あれ!?やっぱり枯葉が気に入らなかったか」と苦しい説明になってしまった。しかし、数十分後に見るとちゃんと元の場所にもどっているではないか。なんとミスジチョウの幼虫は枯葉が飛ばされる不安を察知して、自らの糸で付け根の補強をしているところだったのだ。なんとか2月一杯まで、その姿を見せ続けてくれることを祈った。



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