2009.1. 7 アオバセセリの蛹

秋の頃、アワブキにぶら下がっていたアオバセセリの幼虫たちは、今頃、落ち葉の下で蛹となって冬越ししているはずである。しかし、オオムラサキの幼虫のように食樹の根元で簡単に見つかるはずもなく、探し出すのは容易なことではない。それでも、冬越しの姿を写しとめるために、秋に採集した幼虫を飼育して落ち葉の中で蛹になった姿を今日撮影した。
落ち葉で作られた部屋を覗き込むと、粉を吹いた真っ白な姿の蛹が無表情でありながらもこちらを見ているようにも見えた。一見、粗雑な空間にも見えるが、数枚の落ち葉をしっかりと糸でつむぎ、自分の体もYの字に引いた糸で固定している。夏に発生する2化目のアオバセセリは、樹上の葉を綴った中で蛹になるが、秋の幼虫は蛹になる場所をちゃんと使い分けることができるのだ。どんな虫も、長い冬を無事に乗り切るための「こだわり」というのがあるのだろう。



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