クラフトの材料として園内から拾い集めた松ボックリから「変な虫が出たー!」と情報をもらった。正体はヒゲブトハムシダマシであったが、それがどうも偶然ではないように思えた。
7個の松ボックリから十数個体がはい出し、そのまま冷所に一晩置いたところ、再び戻ったとのことだった。松ボックリを見せてもらうが、一見どこにいるかわからなかった。しかし間違いなくいるはずでさらによく見ると、松傘の奥に頭を突っ込んだ姿がようやく浮かび上がってきた。ヒゲブトハムシダマシの扁平な体型と褐色の体色は松ボックリに潜むにはあまりにも都合がよすぎる組み合わせだと感じた。
温度変化に敏感に反応し、20度前後の室温ではすぐに松傘のひだの間をちょこちょこと歩きだした。
ヒゲブトハムシダマシは落葉下や朽木に普通にいる昆虫のようだが、たまたま落下した松ボックリに集まったにしては密度が高く、なにか両者には関係があるように思うのだが・・・