先日、ウラギンシジミを見つけた一角のコナラの幼木で、今朝発見したのはヒメカギバアオシャクの幼虫であった。冬の枝先で見られる昆虫たちはカムフラージュの名手ばかりだが、このヒメカギバアオシャクは比較的探しやすいシャクトリムシで悪く言うと「枝っぽくない」ということになる。それにしても、この個体が付いていた場所はあまりにも探しやすい枝であったが、本来、萌芽更新後に出る太めのやわらかい枝を好んで選び、冬芽がささくれ立った様子を再現した姿は、最適の場所であればそれなりのカムフラージュ効果を発揮するのだ。
しかし、この個体はこの先、目立つ姿で隠れようもないまま冬を過ごしていくわけで、「どうか、見つかりませんように・・・」と朝日に向かって拝んでいるように見えてきた。